みなさん、こんばんは不動産投資失敗記の編集部です。
もっぱら手間がかからないから戸建て現金買い大家の編集長です。
昨日の記事で、これ?シェアハウスにすれば儲かるのではないか?と思った物件があったのでシェアハウス事情について調べてみました。
シェアハウス大手のオークハウスさん※1からの引用ですが、自分のお部屋とは別に、共同利用できる共有スペースを持った賃貸住宅のことで、共同受託ならではの「共有」と「交流」を楽しめる住まいの形とのことです。
不動産業界では、TATERU及びSURUGA騒動と共に、カボチャの馬車騒動がありましたで、ご存じだと思います。
前回の記事では5LDKを4部屋に分割して、通常1棟戸建てで貸出家賃が68,500円を4部屋なので1部屋28,000円募集で4部屋埋めて月額112,000円という1.6倍の月額売上を上げて、がっぽり儲かるのではと下心丸出しの編集長です。
ここで、横須賀市でシェアハウスを行う場合、どうすればよいか検討してみましょう。
国土交通省からシェアハウスガイドブック※2というPDFが出ていましたので、その内容をまとめてみました。
サブタイトルは、「あなたも、所有する空き家をシェアハウスに活用してみませんか」です。煽ってきますね(笑)
本記事の内容
「国交省のモデル事例を参考にしてみる」
収支モデルが掲載されていましたので参考にしてみたいと思います。
築30年木造2階建て(シェアハウス5部屋)
(初期投資)
工事費:600万(坪20万)
家具家電設備:100万
その他:170万
その他には、保険、設計、企画料など
(売上)
賃料:6万円(5部屋)
共益費:1万円(5部屋)
稼働率:1年目80%、2年目85%
(経費)
管理委託費:78万(年額満室の21.6%)
水道光熱費:共益費で相殺
公租公課:固都税
その他経費:収入の3%
という、上記の条件で持ち家をシェアハウスに改築すると下記のようなシミュレーションになるようです。



ふむふむ、自己資金270万で借り入れ、工事代金600万をリフォームローンしてこいということね。完済するまでには、稼ぐ物件になっているね!というシミュレーションです。
先日は、ちょっと改修して、鍵つけて貸しちゃえという頭だったのですが、国土交通省様さすがです600万円も追加投資金額ないし、家具代もそんなにかかったら初期投資で僕破産してしまいます。
改修工事の中身を、見ていきたいと思います。
「用途変更で寄宿舎へ変更が必要」
空き家をシェアハウスとして活用する場合には、寄宿舎へ用途変更が必要なようです。その際、建築基準法への適合や建築確認、消防法の関係法令への対応が必要になります。
仕事でRC事務所の簡易宿泊所へのコンバージョンに少し触ったことがあるのですが、確かに既存建物の適法性を確認したうえで役所協議、次の用途に必要な設備の追加などを行った気がします。すごく面倒くさかった記憶があります。
(建築基準法)
非常用照明装置の設置
(消防法)
消火器の設置、火災報知器の設置
(行政対応)
工事完了届、防火対象物使用届
この時点で設計の先生に依頼しないと難しそうな香りがプンプン臭ってきますね。
ただ、言われている工事はたいした内容ではない気がします。
設計事務所使って用途変更が必要な状態というのが、もうコスト倒れで死にそうです。
ちょっと抜け道はないかと調べてみました。
するとございまして、「建築基準法の一部を改正する法律(平成30年法律第67号)」という法律により、200㎡未満の建築物は確認申請を要さなくても用途変更ができるようになっておりました。
これで確認申請費用は抑えられそうですが、法令に遵守する必要はもちろんあるので、関係法令をチェックしたうえで、きっちり設備は入れる必要がありそうです。
工事費と設計費をギチギチに抑えたとしても苦しそう。
とはいうものの国土交通省のリフォーム金額は高すぎそうなので自分で簡易積算してみることにします。
「シェアハウス運営までの費用は?」
(室内リフォーム)
4部屋の壁紙と床リフォーム:15万×4部屋=60万
鍵付きのドア設置:5万×4部屋=20万
エアコン設置:5万×5部屋=25万
コンセント設置:4部屋×3か所×1万=12万
火災報知器:5か所×1万=5万
ダイニングリフォーム:30万
残置処分費:30万
予備費:30万(交通費を含む)
設計事務所相談:30万
【室内リフォーム総額】242万円
次に室内設備家具家電を見ていきます。
コストは大体Amazonか楽天から拾っています。
(室内設備:厨房)
冷蔵庫:5万(中古)
レンジ:0.6万(中古)
炊飯器:2万(中古2台)
浄水器:1.5(新品2台)
調理器具:5万
(室内設備:ダイニング)
テーブル:1.3万
居住者のイス:2.8万
食器棚:2万
(室内設備:リビング)
ソファ:5万(2台)
テーブル:0.6万
テレビ:3万(40型)
エアコン:5万
カーペット:0.3万
(室内設備:風呂場)
風呂場の鍵:1万
バスグッツ:0.8万
貴重品ロッカー:3万(アマゾン)
(室内設備:洗面所)
洗濯機:5万(2台)
洗面台:5万(1台追加)
タオル掛け:0.5万
洗面道具収納:1万(鍵付きアマゾン)
ドライヤー:0.5万(2台)
(室内設備:トイレ)
便器:0円(既に2台あり)
消音設備:11万(音姫2台)
(室外設備:玄関)
入居者分のポスト:2万(壁掛け型4台)
防犯カメラ:8万(クラウド型5年分のランニング込)
オートロックキー:3万(ホテル錠に変換)
モニター付きインターフォン:3万
(室内設備:専有部)
ベッド:1万×4台で4万(シングルマット)
デスク:0.7万×4台で2.8万
チェア:0.5万×4台で2万
収納:0.5万×4台で2万
衣装収納:0.6万×4台で2.4万
テレビ:1.3万×4台で5.2万
テレビ台:0.3万×4台で1.2万
物干し:0.6万×4台で2.4万
スタンドミラー:0.4万×4台で1.6万
カーテン:0.5万×4台で2万
【室内リフォーム総額】103.5万円
私の設置組み立て時間:プライスレス(ここ重要です、試験に出ます)
「コストを確認する」
【室内リフォーム総額】242万円
【室内リフォーム総額】103.5万円
【物件購入コスト】500万円
総投資額:845.5万円
「儲かるのか?儲からないのか?」
前回の横須賀市田浦町の物件を例にとって考えていきたいと思います。
おさらいで、スペックを記載していきます。
価格:380万円
取引形態:売主
所在:神奈川県横須賀市田浦町2丁目
交通:JR横須賀線「田浦」駅徒歩11分
築年数:1987年築(築33年)
間取り:5LDK
建物面積:128.20㎡
土地面積:296.35㎡
都市計画:市街化区域
用途地域:一種低層
駐車場:なし
仕入原価:499万
シェアハウス事業の収支は、
近隣事例で1室28,000円×4室×12カ月で1,344,000円
総投資額:845.5万
家賃売上:134.4万
表面利回:15.9%
運営委託経費が国土交通省さん通りの21.6%で
諸経費が3%だとした場合経費は、約33万
総投資額:845.5万
手残り:101.3万
表面利回り:11.9%
クソかよ!俺のボロ戸建ての残置物で全部代用してやる!というぐらいじゃないとだめかもしれませんね。投資費用が増えて利回りが減って残るのは、処分できない再建築不可の物件であれば、順当に少しでも高めに家賃設定をしてファミリーの入居者を募ったほうがコスト的にも利回り的にも優れているように感じます。
「まとめ」
物件価格が指せて、かつ自分で運営できるスペックがあるのであれば、利回り20%超も目指せそうなのでありと言えばありそうですが。※多分自営すれば儲けれます。
弱小戸建て現金チームには資金繰り的に厳しい投資でかつ、電話出たくない、できれば家で寝てゲームしたたい大家には向いていない気がします。
この物件については、あまり儲かりそうになさそうです・・・。
※1:オークハウスさん(引用元)



※2:シェアハウスガイドブック